思わず「ただいま」と言いたくなる
懐かしいまちで、新しいことを
函館市・湯川町(ゆのかわちょう)。 そこは函館の西と東を結ぶ路面電車の終着駅。 前より少し人がいなくなったこのまちに わたしたちは住んでいます。どこまでも続く海辺の通りには、 強くてやさしい波のおと。 潮の香りが漂う中を、かもめの声だけ遠くに飛んで、 太陽が山の向こうに沈んだら、 旅館にあかりが灯ります。 町の中心を走る電車通りには、昔ながらの飲み屋やスナック。 それも思わず「ただいま」と言いたくなるような。 人情味に溢れる店々が軒を連ねる向かいに、 最近小洒落た店もぽつぽつと増えてきた、そんなまちです。
project story
「 私たちが大好きな湯川というまちの魅力を伝えたい 」 という、 シンプルな思いつきから、このプロジェクトをはじめました。 自分たちにできることはなんだろう?と考えてみたところ、 短編の映像作品を作ってみよう、せっかくだから湯の川をイメージした曲もつくろう、というはなしになりました。プロモーションビデオのようなミュージックビデオのような短編映像のような…どんなカテゴリーの映像なのかはわからないけれど、好きや想いを映像のなかに詰め込んでみよう、と。
「活気に乏しい。老人ばかりが町に残り、若者はみな都会へ行ってしまう。」
これらは、ほぼ全ての地方都市が抱えている問題なのではないでしょうか。
「都会には何でもある、地方には何も無い」と。
”無いこと、もの”にばかり目をやると悲しくなってしまうので、 私たちは”今あることや、もの”に目を向けることにしました。
湯川の街並みと、そこに暮らす人々にスポットを当てた映像作品を制作し、 広く湯川というまちを伝えてみたい。 それは同時に、ふるさととはなんだろう?ということを考えることでもありました。 私たち制作チームのメンバーのほとんどは、函館以外の地域にふるさとがあり、 このまちが好きで、移り住んだり、暮らすようにこのまちを訪れています。 東京、神奈川、ポーランド、韓国、岩手、札幌、旭川、興部etc... いろんな場所から、いろんな想いで、この場所にやってきました。
ふるさと、というものは、 誰かにとっては「帰りたくても、今はまだ帰れない場所」でもあるかもしれない。 まちや人は「ただそこに在る」ということにすらも意義があります。 どんなにちいさなまちであっても、そこは必ず誰かのふるさと。 どんなに孤独な人でも、その人は必ず誰かの家族。 ふるさとや家族が存在しなくなったら、人は寂しいものです。
このプロジェクト自体も、「在る」ということに意義があると、そう考えています。
ABOUT
撮影協力
湯の川に昔からある湯川寺さんや湯倉神社、でん助はじめ、たくさんの人やお店や場所にご協力いただき撮影をさせていただきました。湯の川には、まだまだ魅力的なお店や人やスポットがたくさんあります。ぜひ、湯の川を訪れて、歩いて、体験してみてください。
函館の教育大学出身のシンガーソングライターまえだゆりなさんと、ポーランド出身で函館で暮らす音楽家アントニー'FOUX'に、湯の川やふるさとをイメージした楽曲をつくっていただきました。懐かしさや故郷への切ない気持ちを歌に込めてつくられました。
音楽
企画と映像制作
2018年3月に湯の川にオープンしたTuneHAKODATE。宿・旅・音楽をテーマに、コミュニティスペースとしても運営をしています。まちの方達とのあたたかい交流のなかで、このまちと一緒にできることはなんだろう?を探しながら、この「まちプロジェクト」を立ち上げました
撮影にご協力いただいた場所とお店
でん助/えん/やきだんご銀月/村上鮮魚店
湯川寺/湯倉神社
喫茶チェリー湯の川/コーヒールームきくち
金八鮨/函館海鮮居酒屋笑まる/Endeavour
Tune Hakodate Hostel & Musicbal
ジンギスカンテムジン湯川店
たこ焼き菜々/らーめんまいど-maido-
函館市熱帯植物園/株式会社イチマス
函館アリーナ/湯の川温泉商店街
プロジェクトに協賛してくださった方達
たくさんの方達よりあたたかいご支援・協賛をいただいております。
またあらためて感謝の気持ちを伝えさせてください。
制作チーム
企画・制作 Tune Hakodate Hostel & Musicbal
作詞作曲・歌 まえだ ゆりな
編曲 Antoni 'Foux' Kochanowski
映像出演
函館湯の川の方達
KAN(東京)
他
映像撮影・編集 稲葉 啓太
アートディレクション みき なつみ